by the dreamland

夢の国の近くで暮らすエンジニア(おもにインフラ系)のブログ

フラッシュバックする記憶など

久しぶりに大学院時代のことを思い出していた。

本当に地獄のような年月だったと思う。

 

院生になって初めの数か月はまだ楽しかった。

いろいろ勉強しようという意欲もあった。

でも、それからいろいろと嫌な経験が積み重なって、

1年もたたないうちに自分の中の何かが壊れた。

やる気が完全になくなったのだ。

 

自分が何をしたいのかまったくわからない。

いろいろ考えても「何もしたくない」という答えしかでてこない。

何かを目指して努力した方がいいのだろうが、

目指すべき何かがよくわからない。

 

なぜ自分が哲学科専攻なんかを選択してしまったのか。

先輩後輩同級含め、どうしてこんなろくでもない院生共に囲まれて

将来のプランもろくに考えることもできず

呆然とした日々をただただひたすら無益に過ごしているのか。

どうして大学院にまでいったのにろくな指導もないのか。

俺が悪いのか。

どうしたらこのクソみたいな状況から抜け出せるのだろうか。

そもそもこんな状況で就職なんてできるのか?

どうする?どうする?

 

思考回路がループし、堂々巡りが無限化する。

仕方がないので映画とかDVDを借りてきて延々と見る。

ゲームもする。満喫で漫画をひたすら読んで一日を終える。

ビールをひたすら飲む。遅く起き出した昼下がりの午後に

散歩をし、お気に入りのカフェで小説を読む。

その金を稼ぐためにバイトもする。

ただそれだけの日々。

あれは一体なんだったんだろう。

 

他人の研究発表を聞いても何一つ興味をひかれるものはなかった。

教授の話は雑談ばかりだった。

院生たちの盛り上がる話題(学問トーク含め)に

まったく興味も持てないし、どうしてそんなくだらない話で

盛り上がることができるのかも理解できない。

彼らと一緒に話を合わせて楽しそうにふるまうこと自体が

苦痛でしかなかった。

 

「怒り」が、ひっそりとではあるが確実に

体中に充満していくのがわかる。

日々それを感じていた。

このような状況に甘んじている自分に対する怒り。

泥沼にはまった私を嘲笑するかのように

馬鹿にする態度を取ってくるやつらに対する怒り。

それと同時に、自分が無力だという絶望感が全身を覆う。

 

あの頃の感覚は今でもたまによみがえることがある。

いまここでは書かないが、怒りが絶望感を突き破って

私の表面に現れてきてから、私は少しずつ変わることができた。

がむしゃらに今の状況を少しでも良くしようと

頑張ってきたことだけは確かだ。

 

本当に、今のように結婚して新築マンションも購入して

こんな普通の暮らしが送れているなんて、あの頃は思いもよらなかった。

このことだけは自分で自分を褒めてやりたい。

お前は頑張ってるよって。

 

だが、あの頃のモヤモヤ感はまだ表現できない。

どのように解釈していいのか、いまだによくわからない。

いまだにフラッシュバックするあの頃の記憶たち。

おそらく私の体を構成する細胞のひとつひとつに

記憶のかけらがしっかりと埋め込まれているのだと思う。

夜の静寂や、酩酊した精神状態、何かの匂い、といったトリガーで、

それら記憶の欠片たちが意識の地平に突如現れて私を驚かすのだ。